床リフォーム

床材には、フローリング、カーペット、タイル、クッションフロア、畳などさまざまな種類があります。近年、床仕上げのバリエーションが豊富になり、床リフォームにこだわる方も増えてきました。

フローリングの場合、合板や無垢材など使用する素材によって劣化のタイミングは異なりますが、経年劣化により汚れや傷が目立ったり、きしみや反りが発生した場合は、リフォームを検討する時期といえます。タイルの場合は、割れや剥がれが見られた時、ビニール素材では汚れやひび割れが目立つようになった時がリフォームのタイミングです。また、和室を洋室に、または洋室を畳敷きの和室にリフォームすることも可能です。

無垢材（天然素材）フローリング

無垢材とは、天然木をそのまま切り出し加工した、内部まで天然素材の一枚板のことを指します。それぞれのパーツが異なる模様（板目）を持っているため、独特な風合いが楽しめます。また、無垢材は温かみや高級感があるのも特徴です。ただし、経年により反りや割れが発生することがあり、種類によっては傷がつきやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。

合板製フローリング

合板製フローリングは、薄い板を複数重ねて作られた合板（集成材）であり、反りやねじれが少なく、品質が均一である点が特徴です。合板の表面に薄くスライスした木材を貼り付けることで、無垢材のような風合いを再現することも可能です。また、樹脂でコーティングすることで、メンテナンス性や耐久性が向上しています。マンションなどの集合住宅で使用されるフローリングの多くは、合板製のものに遮音性マットを貼り付けたタイプです。集合住宅では、防音性が重要視されるため、天然木材では条件を満たしにくく、合板製フローリングが選ばれることが多くなっています。

クッションフロア

クッションフロアはビニール素材であるため、防水性に優れており、主にトイレや洗面所などの水回りでよく使用されています。価格が手頃で、デザインや柄のバリエーションも豊富なため、最近ではリビングでも使われることが増えています。さらに、メンテナンスが比較的簡単で、クッション性があるため足腰に優しく、特に高齢者に喜ばれています。また、耐傷性があるため、ペットを飼う家庭でも汚れや引っかき傷がつきにくいという利点があります。

カーペット

カーペットは、柔らかな足触りと優れた保温性や吸音性が特徴で、住宅の床材として広く使用されています。デザイン性も高く、インテリアに装飾的な要素を加えることができます。カーペットのテクスチャーは、パイルをカットしたタイプ、ループ状のタイプ、平織りやフェルト状のフラットタイプの3つに大別されます。素材は主にウールと合成繊維が使用されており、手織りの緞通が最も高級です。織り方や毛足の長さ、色柄や感触など、種類は豊富で、高級感のあるものから実用的なものまで揃っているため、用途や部屋の雰囲気に応じて選ぶのがおすすめです。

タイル

タイル材は水や汚れに強いため、従来は主に水回りで使用されることが多かったですが、最近では素材の進化により、床暖房に対応する種類も登場し、使用範囲が広がっています。色やデザインのバリエーションも豊富ですが、冷たい肌触りが難点です。床材として使用する場合は、磁器質で釉薬をかけていないものや、滑りにくいタイプを選ぶと良いでしょう。

畳

畳は和室だけでなく、リビングの一角に設置してアクセントとして活用するなど、様々な使い方が可能です。ダニが発生しやすいという理由で畳を敬遠する方もいますが、近年では防ダニ加工が施されたい草を使用しているため、あまり心配する必要はありません。畳は天然素材として調湿機能があり、室内の空気を浄化する効果もあります。最近のデザイン住宅では、従来の縁付き畳よりも、半帖畳や琉球畳といった縁無し畳が好まれる傾向があります。フローリングやカーペットでは表現できない、和モダンな空間作りには畳が欠かせないアイテムです。