内装工事の種類
内装工事とは、建物内部の仕上げ作業のうち、木工事・屋根・左官・タイルなどを除く工事を指します。簡単に言えば、壁、床、天井といった建物内部の仕上げ作業全般をまとめて内装工事と呼びます。かつては、見積もりの段階で外装工事に比べて軽視されることが多かった内装工事ですが、最近では明るく快適な居住空間へのニーズが高まり、その重要性が再認識されつつあります。
内装リフォームに対する価値観は、時代とともに変化してきました。かつては、老朽化した住まいを修繕する目的で行われることが一般的でしたが、最近では中古物件をフルリフォームして新築同様に再生したり、バリアフリー対応や間取りの変更を目的にリフォームを行うなど、その考え方や目的がより多様化しています。
内装工事は、主に次のような工事に分類できます。
● 内装仕上げ工事
インテリア仕上げ、天井の仕上げ、壁の張り替え、内装の間仕切り設置などを行う工事
● 床仕上げ工事
ビニール床タイル、カーペット、ウッドカーペットなどを使用して床を仕上げる工事
● 畳工事
畳を使用して建物の床を仕上げる工事
● ふすま工事
ふすまを使って部屋の間仕切りなどを設置する工事
● その他
家具の設置、防音対策などの内装関連の工事
タイプ別の内装工事
ライフスタイルに合わせたリフォーム

最近では、家族の増加や生活スタイルの変化に合わせて間取りの変更を希望する方が増加しています。また、高齢化社会の進行に伴い、バリアフリー対応の床や手すり、バスルームなどのリフォームの需要も高まっています。これに加え、リフォームにより新築時には無かった最新の設備が導入されることで、より快適な暮らしが実現できるようになっています。
リノベーション

建物に新たな価値を付加するリノベーションは、様々な目的で行われます。例えば、リビングやダイニングの間仕切りを取り払ったり、和室を洋室に改装したり、水回りの設備を交換したり、中古マンションの内装を全面的にリニューアルすることなどが含まれます。空間を大きく変え、ライフスタイルに合わせて住まいを再構築することが可能で、さらに住む人の個性や希望を反映できるのも大きな魅力です。
原状回復工事

賃貸物件では、入居者が退去するたびに原状回復工事が行われます。短期間の入居であれば、ハウスクリーニングのみで済むことが多いですが、2年以上の入居となると、床のカーペットや畳、壁や天井のクロスなどが日焼けや汚れによって交換や張替えが必要になるケースが少なくありません。
コンバージョン(用途変更)

駅近のビルを賃貸マンションに転用したり、空き店舗を住居としてリフォームするなど、物件の用途を変更するケースが増えています。例えば、交通の利便性が高い駅近のテナントビルで空室が多い場合でも、居住用にリフォームして賃貸マンションとして再活用することで、収益を回復させることが可能です。